HTML

ウォータースポット対策

洗車が劇的に楽になる!?


洗車後に水滴をふき取らないと、薄っすらと白っぽい水滴の跡が残ります。
イオンデポジット(ウォータースポット)と呼ばれるものです。

イオンデポジットを防ぐためには、洗車後、乾ききる前に水滴を拭き取りしなければいけませんが、拭き取り作業は結構、面倒な作業です。また、水滴の拭き取りは塗装面の細かいギズの原因にもなります。

さらに、イオンデポジットは乾燥すると落ちにくくなり、長期間放置すると塗装面を痛める原因にもなります。また、フロントウィンドウに付くと、雨天時の視界が悪くなるなど大変、困りものです。

これは水道水を数滴垂らし、乾燥させた後の写真です。


水滴の跡
くっきりと水滴の跡が残っています。

そもそも、水道水には残留塩素やカルシウム、マグネシウムといったミネラルなどが溶け込んでいます。
残留塩素は水道水の雑菌の繁殖を抑えるためのものです。ミネラルの含有量は水の硬度と呼ばれ、ミネラルの含有量が多い水を硬水、少ない水を軟水といいます。

水道水の残留塩素0.1~0.2mg/L

水道水の硬度20~50mg/L

イオンデポジットは、このように水に溶けている物質が原因で発生します。

もし、イオンデポジットがなければ、洗車がとっても楽になります。

水滴の拭き取りいらずで塗装面の細かいキズの防止にもつながります。

秘密!?イオン交換樹脂の力

イオンデポジットを防ぐことはできないのでしょうか?

結論から言うと、溶け込んでいる金属イオンなどを取り除いた水を使って洗車すると、イオンデポジットは防ぐことができるます。
しかし、問題はどうやって金属イオンを取り除くかです。
家庭で一般的に使っている浄水器ではダメです。

家庭で使われている浄水器の例(ビルトイン型)

このような浄水器の多くは飲料を目的として開発されたもので、残留塩素は除去してくれますが、水中のミネラルを取り除くことはできません。

ミネラルを除去するためには、このような浄水器ではなく、「軟水器」と呼ばれるものを使う必要があります。

ミネラル分が多く含まれる水を硬水、ミネラル分が少ない水を軟水と呼びますが、「軟水器」は硬水からミネラル分を除去し、軟水に変えてくれます。

硬水はミネラルが多すぎて味が悪くなったり下痢などの症状を起こすことがあるため、「軟水器」は硬水が多い欧米で発達しました。

軟水器はどうやって水中のミネラルを取り除くのでしょうか。
その秘密は「イオン交換樹脂」にあります。

イオン交換樹脂と呼ばれる物質に水を通すと、ミネラルを取り除くことができます。

そんなすごい力を持つイオン交換樹脂ですが、残念ながら、軟水器を使った水で洗車するだけではイオンデポジットを防ぐことはできません。

究極!イオンデポジット・フリー洗車

そこで今回は、水処理装置メーカーに相談し、洗車用に最適化した水フィルタ装置を試作開発しました。

試作開発した水フィルタ装置

この装置は、H型と呼ばれるイオン交換樹脂を使用しています。

この装置を使った水で洗車すると、イオンデポジットの発生を極めて少なくすることができます。

イオン交換樹脂を実際の洗車で試してみました。

タブーとされている炎天下で洗車してみました。
(水滴のレンズ効果などで塗装を傷めるかもしれませんので真似しないで下さい)


ボディーに水をかけたところ

洗車後、水滴をふき取らずに放置するのは不思議な感じがしますが、水滴が乾燥するまで待ちます。

その結果、水滴が乾いた跡に水あかが、ほとんど残りません。
しばし感動。
少し車体が汚れた程度なら、さっと水洗いするだけで、ふき取り不要。
塗装面はコーティングされてれば、ワックスもいりません。

洗車がとっても楽になりました。

ただ、風が強いときなどは大気中の汚れが水滴に再付着することも考えられますし、お使いの水道水の成分により結果が異なるかもしれません。